ITメディアの記事より
夏野剛氏が語る企業ITの近未来:「信長に見習い、経営者はITを積極活用せよ!」
夏野氏が提唱するのが「IT信長鉄砲論」。戦国時代に鉄砲が日本に入ってきたとき、鉄砲という新しいテクノロジーを組織として最初にうまく使いこなしたのが織田信長。信長は鉄砲をどのように合戦に応用するかということを自分の経験と勘を基に考え、その結果、鉄砲を一部の人間だけに使わせるのではなく、組織として運用したというのが、ほかの武将との大きな違いだった。
「現代の経営になぞって考えれば、信長のように、新しいIT技術が入ってきたときに、まずはそれを自分で使ってみて、その上で、組織に対してどういう可能性をもたらすかを真剣に考え、それを組織に応用していくべきである。自社の組織の強み、弱みをすべて熟知している人間でなければできないようなことを信長はやった。それができるのは企業でいえば経営者しかいない。その役割をIT部長に任せるということはあり得ないのだ」(夏野氏)
この考え方、すごく好きです。ITを活かした企画をする立場で、よく意識していることと近いです。日頃思っているのが、「馬vs鉄砲では、どちらが勝つか?」
新しい武器も上手に使わなければ、既存の考え方は突破できない。新しい技術の鉄砲も、1丁では武田騎馬隊には到底勝てない。当時の鉄砲では1発撃った後に2発目を打つ迄にどうしてもアイドルタイムが発生し、騎馬隊の機動力の方が勝るというのが常識だった。ましてや、相手は当時、戦国最強を誇った武田騎馬隊。
この決戦に、信長は武田軍と雌雄を決する長篠の合戦に3000丁の鉄砲を持ち込んだ。新しい武器も1丁では時代を切り拓けない。鉄砲を3000丁用意し、3組編成で交代して撃ち放つことで、武田騎馬隊を撃破した。結局、武田軍は信玄という天才を亡くした時点で運の尽きたのかもしれないが、時代の流れを掴むことはできなかった。
今の現状は武田騎馬隊になっていないか?
新しいIT技術に注目したとき、鉄砲を1丁で導入しようとしていないか?
タブレット、クラウド、ビッグデータ等のIT技術の導入を考えるときにも、この2つの視点を大切にしています。